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【書評】『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』で生き方を考える


12/21に発売されたcisさんの『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』を読みました!

投資家界隈では知らない人はいないほどの有名人でありながら、これまで本の出版をしてこなかったcisさんの投資に関する捉え方、勝負に対する哲学が伝わってくる本になっていて、投資のことを学ぶというよりは生き方を学ぶことができる本になっていました。

twitter.com


投資のノウハウに関してはほとんど触れられておらず、「どのような考えで勝負をするか?」という観点でまとめられている良書でした。

そもそも投資のノウハウ本は多くの人が読んだ時点で意味のないものになるし、自分が相場を動かしていた時に全く関係ない分析をしていた証券アナリストのこと、マスメディアのことを知っているから、ノウハウ本にはしたくなかったと。

そんな本書を読んでみての感想を書いておきます。


読んで印象に残った点

参考になった点をまとめておきます。


ゲームのルールが覆されること含めトータルで考え、先回りして行動

まず、ジェイコム株式誤発注事件とは何かを簡単におさらいすると、以下。

ジェイコム株式誤発注事件とは...
2005年12月8日、みずほ証券の男性担当者が新規上場したジェイコムの株式を「61万円1株売り」とすべきところを「1円61万株売り」と誤注文し、株価が乱降下した事件。


このご発注事件の影響で、株価が乱降下したタイミングで売買を行ったことで利益を得ることができた個人投資家は多かった。

この事件で個人事業かの動きは2種類あった。


・取引によって利益を最大化させるために売買タイミングを調整する。
・早めに利確・別取引への移行・現金化を進める。

前者の動きをしたのがジェイコム男と呼ばれることもあるB・N・Fさん。


↓ B・N・Fさんの当時の行動はこちらの動画で特集されています。

youtu.be


多くの個人投資家が利益を最大化する動きをした中で、cisさんは取引全体がなしになることを恐れて早めに利確に動いた。


そもそもご発注で株価が乱降下してそこで損失が膨大になれば、取引自体がなしになってしまう可能性もあり、その場合には利益が0になってしまう。そのリスクを避けるために、早めに利確をして任天堂などの他の株式への取引資金に活用し、取引自体がなくなった場合に他の取引は消せないから取引自体がなくなる可能性を減らしたり、早めに現金化したりなどの行動をとったとのこと。

これは、そもそものゲームのルール自体が変わってしまうことも含めたトータルでのリスク管理をしていたからできた行動であり、そこにこそcisさんの特徴があると。

同じようなご発注事件が仮に100回あったとしても、同じように利益を最大化させるのではなく、トータルでのリスク管理をして一番利益を得られる可能性が高い行動をすると。


この考え方ができるのはcisさんがcisさんたる理由なのかなと思いました。

「そもそもゲーム全体の動きがこの先どうなるのかをトータルで考え、その考えうるケースのそれぞれの可能性を考えて、もっとも最適な手段を合理的に選択する」という行動原理に純粋に従うことができる人間は少ないだろうなと。


また、ジェイコムご発注事件のように「何か事象が起きた時にゲーム全体がどのように動き、その場合にどのような勝ち筋があるのか?」を何パターンも普段から考えていると。

そのパターンがごく稀に起こることがあって、その時に即座に行動できること、少しでもおかしな兆候が見えたらポジション(投資金額)を軽くしてから、要因を分析する。というように撤退の速さも負けにくさの要因。


この考え方はどんな勝負事や仕事においても活かせる考え方だなと感じました。

「次に何が起こりうるのか?」を想定して、その事態が起きた場合に取るべきアクションをあらかじめ持っておくことで、有事の際に瞬発的に反応できる。


負けの反省。自分の状況と自己認識のズレを認める

今では200億円以上の資産を築くcisさんも、株式投資を始めた当初は負け続ける時期が続き、1000万円以上の損失を出していたと。

その当時は、ファンダメンタル投資(企業価値を分析し、これから株価が上がる株式に投資を行う)を実践していた。

しかし、その手法では全然勝つことができない日々が続く...。

その状況を変えたのは、2chで知り合った株式投資成功者とのオフ会。

そこで1億円以上勝っている個人投資家たちの話を聞き、自分のとっているファンダメンタル投資ではなく、デイトレードでの戦い方の方が勝率が高いと判断し、戦い方を変更。

そこからは勝つことが多くなり、資産を増やしていくことができたと。


この話の中でcisさんが指摘している重要なことは2つ。

①自己認識と自分の状態がズレていると勝てない。
②良いものを積極的に取り入れて変わることの重要性について。


①に関しては、cisさんの場合はファンダメンタル分析でまだ評価されていない企業を探し出すことを目指したが、そもそも企業価値はほとんど株価に織り込まれていて、株価が本来的な価値よりも安くなっているなどは自分の持っている限られた情報から導き出された主観でしかない。

主観が正しいという認識を捨て、目の前の株価の動きを客観的に分析するようにしたことで、勝てるようになっていったと。


多くの個人投資家や起業家を見てきて、自己分析と自分の状況が乖離している人で勝てている人はいない。自分の誤った判断を認めることができず、投資や事業の損きりができずに損失が膨らんでいく...。


②に関しては、先述したデイトレードに切り替えたこともそうですが、他にも取り組んでいる麻雀などでも自分が知らない打ち方をしているプレイヤーがいたら、その考え方、なぜその戦い方をしたのかを質問し、合理的だと判断できたらすぐに取り入れる。

自分なりのプレイスタイルが明確にあるわけではないが、良い戦法をどんどん取り入れて自分なりに使っていく中で自分なりの戦法を見出していくというプレイスタイルがあるのだと。


この考え方も一見すると当然のように見えて難しい気がします。

自分のプレイスタイルや正しいと思うものをすぐに変えていくのは、自己否定に繋がる部分もありそんなに簡単にできるものではないと。ちなみに僕は全然できなくて仮想通貨投資で大敗しました。

www.virtual-surfer.com


他にも、cisさんの勝負に関する考え方が自身の経験とともに説明されていて、自分が勝負ごとに臨むときの参考になる良書でした。


まとめ

以上、『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』の書評でした!

タイトルを読むと「株式投資の本か〜。」と思いますが、読んでみると勝負事に対しての考え方の本で、誰がよんでも参考になるものだなぁと感じました。


年末の読書の1冊としてオススメです。


一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学
cis (著)
KADOKAWA (出版)
2018-12-21 (発売日)
¥ 1,620より 3 新書の出品中
¥ 2,106より 4 中古品の出品中
*価格と出品数は2018年12月23日時点のもの


では!