仮想サーファーの波乗り

仮想化エンジニアの日常

プログラミング・ブロックチェーン・VR/AR・作業効率化・中国事情などに関してよく書きます。

【書評】SalesForceのSaaSスタートアップ創業者向けガイドは全ビジネスマンが読むべき


SalesForceのSaaSを提供するスタートアップ向けに書かれた資料が、全社会人にとって価値のある内容だと思ったので、いいなと思った部分を軽く紹介しますね。


そもそもSaaSとは?

f:id:virtual-surfer:20180223182936p:plain

SaaS(サース、Software as a Service)は、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)もしくはその提供形態のこと。 一般にはインターネット経由で必要な機能を利用する仕組みで、シングルシステム・マルチテナント方式になっているものを指す。
(引用:Wikipedia - SaaS より)

ちょっとわかりにくい。ざっくり言うと、TwitterもはてなブログもSaaSの一種ですね。Twitterはオンラインでの不特定多数のコミュニケーションができるサービスを提供していますが、そのサービス提供のために、ユーザーがブラウザorスマホアプリで利用するアプリケーションを提供し、そのアプリケーションに必要なデータベースも用意し、MacやWindowsなどのOperation Systemの違いを超えて利用できるような状況を作っています。このようなアプリケーションを提供しているサービスをSaaSといいます。

表題でも紹介した「SaaSスタートアップ創業者向けガイド」では、そのようなSaaSを提供するスタートアップ創業者全員が事前に知っておくべきことが事例とともにまとめられています。SaaSビジネスを劇的に成長させた経験を持つAaron Ross氏や、Tien Tzuo氏などによってまとめられたものが、SalesForceから出資を受けているfreee株式会社の松本さんや、Globis Capital Partnersの今野さんなど(その他起業家・ベンチャーキャピタリスト数名)によって翻訳されたものです。つまりはSaaSビジネス、ひいてはここ10年間でのIT業界でのビジネス動向・環境変化を知る上で超参考になる豪華資料なわけですね。こんなものが無料公開されてていいものなのか...。


資料の一部紹介

それでは、読んでいてなるほどと思った箇所をご紹介していきます。


サブスクリプションモデルとそこでの重要指標

Uber社とLyft社は車を売っているのではなく、乗車することを売っています。 Caterpillar社は建設会社に運搬車両を売っていました。 しかし今では、どれだけの土砂を運搬したいのかを顧客に尋ねています。 健康管理機器メーカーは、分析プラットフォームの12か月間のサブスクリプション契約に対して、実際の商品をおまけとして無料提供しています。 Tesla社の車は最新のテクノロジーで自動更新されるため、時間を追うごとに賢くなります。もう新しい車を買う必要はありません。
(引用:SaaSスタートアップ創業者向けガイド 第1章 サブスクリプション経済:経常収益がすべてを変える理由 より)

大量生産大量消費モデルは、大量の商品を低コストで生産し、品質改良して次の製品に買い替えさせるというモデルが主流だった時代。移動するための手段としての車販売をしていたのがフォード社。その後、車の所有率が高くなり、インターネットが普及し、スマホを誰もが持つようになっていく中で、移動するための相乗りのマッチングの方が求められているのではないか?という発想で個人運転者と移動したいユーザーのマッチングアプリを提供したUber社。

大量生産大量消費モデルでは、大量の商品を低コストで生産し、品質改良して次の製品に買い替えさせるというモデルだった。しかし、サブスクリプションモデルでは、顧客とサービス提供企業との関係性がサービス提供の一度きりで終わるのではなく、徐々にユーザーやコンテンツが増え、関係性が持続的に改良されていくというモデルになっていると。そして、現代のモデルにおいては、経常収益(継続契約からの収益)が大事な指標となり、チャーン(継続契約から離脱したユーザー数)の増加は死活問題であると。

これは現代の様々な事象に当てはまると思います。ブログでいえば、1度読まれてそこで関係性が終わるのではなくて、いかにファンになってもらって何度も来てもらうか。アイドル業界でも完成された歌手が一時期人気を博してその後新しい若いアイドルに完全に世代交代する時代から、AKBのように時とともに成長していき(バージョンアップしていき)その過程で継続的に応援してくれるファンが増え、一部の所属メンバーは卒業していってグループ時代は変化し続けることで継続的にファンを拡大させていくことができるかどうかが大事になる。今のサービス提供者にとっては、ファンの離脱は何よりも恐るべきことで、それがためにYoutuberは自分の活動資金がなくなるよりも、チャンネル登録者数が減ることを何よりも避けるようになっていますよね。

f:id:virtual-surfer:20180223182547p:plain

アイドル業界での大量生産モデルからサブスクリプションモデルへの転換

f:id:virtual-surfer:20180223182557p:plain


「あったらいいかもね」でなくて「なくてはならない」

商品に自信があればあるほど、買い手に対して商品を押し付けるような売り方をやめるのは難しいものです。しかしあなたがそんな売り方を続けている限り、買い手の興味を引くどころか混乱させることにしかなりません。 だからシンプルに考えましょう。自分たちのニッチマーケットに注力し、常に「必要不可欠」になることを目指すのです。「あったらいいかもね」ではまず生き残ることはできないのですから。
(引用:SaaSスタートアップ創業者向けガイド 第4章 [あったらいいかもね]で満足していませんか? より)

これは、ニッチな環境でも良いから「なくてはならない」存在になれ。ということですね。これも結構なんでも当てはまると思います。メディアでも特定のニッチな人々に刺さるよう(情報収集をする上でなくてはならない存在)になることで、圧倒的にPVを獲得できるようになり、読者も習慣的に見てもらえることで、PVが急に落ちることはなくなるという。一時期の女子大学生とMERYの関係性はこの「ニッチでの欠かせない関係性」がめちゃくちゃ働いていた印象です。問題が起きた後も、周りの女子大学生は「MERYなくなったら困る!!」MERY自体に非がなかったこともあるかと思いますが、あの関係性こそ「なくてはならない存在」だったと思います。


まとめ

超一部だけ紹介しましたが、学びが多い資料になっているので、全ビジネスマン(特に個人事業主)の方に読んでみて欲しいですね。資料が無料で提供されるのはマジでありがたい時代ですね。感謝。

また何か面白い資料見つけたら紹介しますね!


では!