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深センの成長・出来事・人々の生活変化の歴史を時系列順にざっくりまとめてみた


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深センを旅行するにあたって深センの歴史を簡単にでも知っておこうと思い、色々調べてみてメモしておいた内容を書いておきます。深センと中国政府の方針と人々の生活の変化をざっくりと時系列順にまとめました。

深センの1840年代から現代までの変遷まとめ


1842年〜

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・アヘン戦争後に香港が英国に租借され香港と隣接する漁村は、重要なルートに。

1911年〜

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・香港と広東省広州市を結ぶ広九鉄道が開通。香港と中国本土の境目にある交易市場として廈門が発展

1966年〜

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(画像:https://www.voachinese.com/a/china-cultural-revolution-timeline-20160516/3333434.html
・文化大革命開始

1976年〜

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(画像:https://youtu.be/YVX1YXtKbyo?t=287
・毛沢東が死去し、10年間にわたり続いた文化大革命が終結。
・新たに実権を握った鄧小平の後押しにより、市場経済と外資導入という改革開放政策スタート。製造業の街へ変化が始まる。
・鄧小平は訪米、訪日などと通して工業化への重点投資の必要性を実感する。

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1979年〜

・深圳市が設立される。
・一人っ子政策開始
・深圳、珠海、汕頭、廈門の4市が経済特区に指定され、深圳経済特区が誕生。当初は、製造業、交易センター、歓楽街が主力産業。中国の工場と外国企業が提携し、設備・原料・サンプルはすべて外資企業持ちで、製造された製品の販売を海外企業が保証する仕組みで、中国側は労働者提供のみ。
・部品調達すべてを海外から持ち込むのは非効率に。部品を簡単に売買できる市場が必要となる。

1980年〜

・深圳経済特区が成立する。
・二人目の子供が戸籍に登録できない(黑孩子)という社会問題発生

1983年〜

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・深圳大学が開講

1985年〜

・中興通訊(ZTE)創業

1987年〜

・ファーウェイ(Huawei)創業

1988年〜

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・賽格電子部品関連製品市場がオープン。モデルとなったのは秋葉原の電気街。ここから電気街は大きく成長。
・鴻海科技集団(フォックスコン)が深センに進出

1989年〜

・天安門事件

1990年〜

・深セン証券交易所の設立

1991年〜

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・深セン宝安国際空港の航行開始

1992年〜

・南巡講話から市場開放が始まる

1995年〜

・電子機器も扱うようになり、北京の中関村と並んで中国の二大電子機器集積地となる。中古・ゴミ電子機器が市場に大量に流れてきて、それを安価な労働力で再加工、貴金属リサイクルすることで正規製品の安価なコピー版電子機器を大量に販売。
・方案公司(デザインハウス)が提供しているBOM(Bill Of Material)に製品を構成する部品内容と調達先がまとまっていて、これをもとに材料を仕入れればホワイトカラー労働者が少なくても、工場は回っていた。

1996年〜

・鴻海科技集団が巨大工業団地「龍華科技園」を建設。世界中から受託製造。高品質サプライチェーンを確保し始める。

1998年〜

・Tencent創業。ICQに酷似したチャットツールOICQ(後にQQと改名)開始。

1999年〜

・深セン地下鉄の着工
・中国最先端技術博覧会の開催(HuaweiやZTEなどが最先端技術として出展する)

2000年〜

・北京石景山遊園地の「痩せたドラえもん」を皮切りにパクリ問題が日本で取りあげられる

2001年〜

・中国の世界貿易機関(WTO)加盟。外資からの対中投資策決済の加速。

2004年〜

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・アリペイ開始(主にタオバオでの商品購入で利用)
・深セン地下鉄の営業開始

2005年〜

・中国政府が知的財産権問題への対応に取り組み始める。

2008年〜

・四川大地震発生

2010年〜

・シャオミ(小米科技)創業
・沖縄尖閣諸島での中国漁船衝突事件

2011年〜

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・Tencent、スマホ向けチャットツール微信(WeChat)開始。
・中国の経済成長率10%を切るように
・中国の特許出願数世界一に。
・生産年齢人口が減少傾向に。
・イノベーション都市として成長。(背景は①人件費高騰②IoTトレンド③ハードウェアベンチャー増加④政府の支援など。)

2014年〜

・4Gのスマホが普及し始める。
・WeCahtPay開始。スマホ決済普及し始める。
・北京や上海に知的財産権専門の裁判所を設置

2015年〜

・中国の日本での爆買いが話題に。
・アリババ「芝麻信用」開始。
・ポスト爆買い層生まれ始める。旅行に癒しや現地での文化体験を求めるように。
・生産年齢人口の減少に伴い、一人っ子政策の廃止

2016年〜

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・シェア自転車の普及(上海・北京だけで1000万台以上)と、タクシー需要の低下
・中国のスマホ普及率は58%で世界一に(法制晩報より。ちなみに日本は39%。)
・飲食店店員に対してチップを払う文化が登場し始める。
・ネット生中継元年。「網紅」で月に100万円近く稼ぐ人も誕生。2億人以上が利用する状況に。
・知財法権を改定し法廷賠償額を8000万円にまで引き上げ。

2017年〜

・スマホ決済浸透(WeChatPayのシェア8億3000万人。アリペイのシェア4億人。)
・「芝麻信用」利用者、3億5千万人突破

まとめ


以上、深センの成長・出来事・人々の生活変化の時系列順まとめでした。

これから深センに行く予定の方は、何の予備知識もなしに行くよりはある程度歴史を知ってから行った方が、目の前の事象や変化がなぜ生まれたのか考察しやすいと思うので、参考にしてみてください。


【参考にした情報】

「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ-これからの製造のトレンドとエコシステム - 藤岡 淳一 (著)
なぜ中国人は財布を持たないのか - 中島 恵 (著)
Shenzhen: The Silicon Valley of Hardware (Full Documentary) | Future Cities | WIRED
・深セン産業博物館での展示情報
・実際に現地に行ってみて見聞きした情報


深センのオススメ書籍・情報

深センで工場を保有して事業を運営している藤岡さんの実体験とともに深センの成長の様子が書かれている良書。

読んで深センに行くのと、読まないのとでは現地で感じられる街並みやサービスから感じ取れるものが全然違います。



深センに本社を構えるテンセントの事業、組織、歴史に関して紐解かれている良書。

中国に行ったら100%お世話になるWeChatを運営している同社がどのように成長していったのかを知れるのでぜひとも読んでおきたい。


では!